私のW-PTHの推移と2012年透析医学会 ガイドラインの解釈について

         1.i-PTH値の上昇傾向とその対応 から

                 年月日H28/8/1  8/8    8/22   9/12 9/22 10/12 10/24 11/14 11/28 12/13 12/26 H29/1/11 1/23  2/13 2/27  3/13 3/27
                                   i-PTH     ×    ×      261     ×     ×      ×   ×      ×       ×      ×      ×        179        ×     ×    ×   ×       ×
                                   w-PTH   99.9   125.8   141.6  159.4 89.4  108.1   77.3 103.4  120.5   88.2    95.2       ×    91.1  100.6 123.2 140.0  117.6
                              互換i-PTH 183.8       231.5            293.3  164.5  198.9  142.2  190.3    221.7  162.2  175.2               167.6   185.1  226.7   257.6    216.4
                                (w-PTH×1.84)                  *       *             *   *     *    *
                              互換w-PTH                                                                                                               97.3
                               (I-PTH÷1.84)      * I−PTHの推奨適正範囲は、60〜180pg/mL  W-PTHの推奨適正範囲は、32.6〜97.8pg/mLカ(私案)
                               ALP値    ×    ×   ×   ×  309    ×   ×   ×     272    ×   ×    ×    215    ×   ×   ×       242

                                             レグパラ錠(25mg)のみ   < -|->レグパラ錠(10月末からは、12.5mgと25mg併用から25mg単独服用)とロカルトロール錠併用 。
                                                                                         (0.25μg)
              * レグパラ錠を服用してからのPTH値の推移です。下記ガイドラインでは、I-PTH=1.7×W-PTHが推奨されていますが、当院では、H28/8/22
                                に両方のPTH値を出していただけました。聞けば、個々人で若干係数は幅があるとか。私の場合の係数は、1.84(1回のみですから妥当性は
               低いかも知れませんが・・。)としております。
               <参考>
                ・ 透析患者における i - PTH ( インタクトPTH)値の適正範囲は、透析前数値で60〜240pg/mlが望ましい。と変更されている。(2012年)
                    (2006年版 ガイドラインでは、管理目標値として 60〜180pg/mlが推奨されてきていた。)
                                 * あるいはwhole PTH 35 pg/mL 以上150 pg/mL 以下の範囲に管理することが望ましい.(2012年版ガイドライン 補足事項)
                                          シナカルセト塩酸塩使用中の患者の副甲状腺機能は,内服後8 時間以上経過した後のPTH 濃度を標準とする.(  〃    )

                                        <上記 数値についてのガイドライン作成者の解説抜粋>
                    「前版ガイドラインを策定するにあたって,副甲状腺機能の管理目標は生命予後の改善を目的として設定されるべきであるとする新たな認識
                   が提唱され,この方針に則って日本透析医学会統計調査委員会資料を解析したところintactPTH 値と生命予後の関係はきわめてゆるいJ 字
                   型曲線の関係にあり,値が180 pg/mL 未満であればほぼ一様に1 年,並びに3 年の生命予後は良好であるという結果が得られた.
                    以上の経過から,副甲状腺機能をそれまでの通念よりも抑制する方向を示すことを目的に,前版ガイドラインではintact PTH 60〜180pg/mL
                   を副甲状腺機能の標準管理域と設定したのである.この前版ガイドラインの方向性は国内外で概ね好意的に受け止められ,現場にも素早く浸透
                   した.ただし,その一方で目標標準域が狭く,その枠内に維持することが難しいという批判は時に聞かれた. (中略)
                    これまでの臨床研究はすべて比較的短期の予後を対象とした解析結果であり,これをそのまま当てはめることが長期予後の改善を目指す
                   上でも妥当であるのかどうかは未検証である.本邦では透析患者の長期管理を視野に入れ「副甲状腺機能が亢進しないように管理する」とい
                   う診療方針が重視されてきたが,先述の臨床研究結果はその妥当性を否定するものではないのである.ここで標準管理域の上限値を大きく
                   引き上げることは「副甲状腺機能はもっと亢進してもよい」という意図しないメッセージをガイドラインに付与してしまう危険がある.
                    さらに高PTH 血症はP,Caのコントロールを困難にするとされ,間接的にガイドラインに基づく診療の達成を困難にさせうる.
                    さらにPTH は通常の測定頻度が3か月に1 回であるので,持続的上昇に対応するタイムラグも考慮して,上限を240 pg/mLに設定した.」
                   とガイドライン作成者は、述べて見えるようです。*
            
                  上記の詳しい事柄は、慢性腎臓病に伴う骨・ミネラル代謝異常の診療ガイドライン   (透析医学会 2012版)を参照されたい。 

                  こうした2012年 透析医学会の慢性腎臓病に伴う骨・ミネラル代謝異常の診療(二次性副甲状腺亢進症治療)ガイドラインのPTH値の上限
                 域が上げられたのは、治療現場サイドでの持続的上昇に対応するタイムラグも考慮して上限域240pg/mlに設定されたのである筈。ガイドラ
                 イン作成者の危惧する事柄は、既に現場サイドで起こりかけていると言えましょうか。240pg/ml以内であれば、問題なしとまで言われるDrに
                 遭遇しています。その背景には、「これまでの臨床研究はすべて比較的短期の予後を対象とした解析結果であり,これをそのまま当てはめるこ
                 とが長期予後の改善を目指す上でも妥当であるのかどうかは未検証である。」事が関わっているのでしょう。はっきりした事柄が無い以上現場
                 サイドでは、動かないのが常なのでしょう。

                ・ 通常の透析病院では、PTH値が大きく乖離した場合に、リン・カルシュウム値がガイドラインの適正範囲上限外であった場合に、二次性副甲状
                 腺機能亢進症治療として、8年前から認可された「レグパラ錠」を用いて対処されるようです。聞けば高P・Ca血症にもレグパラ錠は対応している
                 ようです。−>血管石灰化への対応にもなりましょうか。
                  しかし、一旦血管石灰化を来した場合、高血流長時間透析(HDF)は、無力のようで、血管石灰化を阻止しうる対策は、骨粗しょう症患者に用い
                 られるビスホスホネート系の薬しかないようです。これとてクレアチニンクリアランスが30mL/minを切るような透析患者には、禁忌かと。辛うじて慎重
                 投与の薬”デノスマブ”は、使用可とか。詳しくは、http://www.kyorin-pharm.co.jp/prodinfo/useful/doctorsalon/upload_docs/150359-1-15.pdf  
                 参照。

                  更に聞けば、PTH値を安定させる事は極めて難しいようで、私の信頼するDrも、その使用方法については、細心の配慮を持ってされている事
                 が、メール等のやり取りから感じられています。

                  その際、活性型ビタミンD錠は、継続的に服用するように言われています。またそうした錠剤も各種あり、 「ロカルトロールは 0.25μg 単
                 位ですが、アルファロールの0.5μgに匹敵します。アルファロールの0.25μgは ロカルトロールの0.25の半分の力量です。」ともアドバイスされ
                 た。レグパラと活性型ビタミンDとの併用が効果的。その服用量は、PTH値の変動により配慮する事が必要な気がしています。

                  私の場合は、PTH値は上昇傾向にありますが、それ程大きくガイドライン数値から乖離してはいません。早い段階からレグパラを使用した方
                 が、PTHは管理し易いという論文(http://janiigata.sakura.ne.jp/JMNK/23-1/3.pdf とか http://www.tokyo-hd.org/pdf/38th/38th_21.pdf 等)
                 等から当院のDrの許可のもと服用しはじめました。
                  先の論文では、早期に服用した場合と透析10年以降の患者の服用では、長期透析患者さんの場合は、その効果は、なかなか出てこないか
                 のような報告であります。

                  既に私もレグパラ・ロカルトロール併用で対処していますが、一向に安定化はしないようで、変動しています。当院Drは、拡大した上限域内で
                 あれば、問題はないと言われますが、ガイドライン作成者の意図とはかなりかけ離れているような気がするのは、私だけでしょうか。

               *  平成29(2017)年5月12日(金)透析終了後 当院Drとの話し合いが私の希望で実現した。Mナースさん立会の下。
                 Drは、2012年の上記ガイドラインを読まれたと明言されていますが、上限域 I−PTH値 240(w−PTHでは150)に近づかない限り対応する
                必要性を認められないようで、上限域までは基準値内という判断をされているようです。司法で言えば裁判官は、独立した存在。Drもそれに近い
                存在であるようで、Dr自身がそう思われない限り誰もその判断を覆せないかのようです。

                 また、ロカルトロール・アルファロール(共に活性型ビタミンD錠)は、同一容量であれば、力量も同一という判断でありました。私が知りえた情報
                を話しますと確認してみますと。
                 保険診療上同一薬での増量は認められるようですが、他薬どうしの薬の増量は認められていないかのようです。活性型ビタミンD錠の増量を考える
                時 ロカルトー>アルファロールへの変更を視野に入れておく必要性を考えたDrとの話し合いではありました。*

                                     平成29年5月15日(月)回診時 Drから先日のロカルト・アルファロールの同一容量での力量の違いについて説明された。そして、今後ロカルトロール
                −>アルファロールへの切り替えと容量については、私の判断にまかせてもらえるという話でした。次回の血液検査でのW−PTH値次第では、判断しよ
                うと思いました。

                      2.私のW−PTHの推移     
              年・月・日H29/4/10  4/24  5/08
             W−PTH   116. 5   129.6  131.8
                            ALP            ×    ×    ×
                (補正)透析前 Ca値  9.6       9.4     9.3
                        透析前 P値    5.6       5.8     5.3

                            参考 http://chtgkato3.med.hokudai.ac.jp/kitakaku/2010DrNakada.pdf ( 二次性副甲状腺機能亢進症(透析)等についての北光記念病院 中駄邦博
                                                                                   氏の記述 )
                                                         *  担当医の中駄氏は、北海道大学病院やLSI札幌クリニックで20年以上甲状
                                                                                                                               腺疾患の診断と治療に関わられているDr かと *  ...                                         
               上記PDF論述内で 私の目にとまった記述
                 ・ PTHが高値なのにCa・Pが正常な時は、ビタミンD欠乏症の可能性がある!
                 ・ PTHが高い時は、血中の活性型ビタミンDは低くならないので、活性型になる前のトータルのビタミンD(25ーOHビタミンD)を測定する必要
                  がある。但し保険適用ではない。

                                       *厚生労働省保険局医療課長発通知(平成28年7月29日付.保医発0729第4号.平成28年8月1日適用)により、25ヒドロキシビタミンD(25OH
                   ビタミンD)の検査項目の保険請求が可能となりました。(http://uwb01.bml.co.jp/kensa/pdf/BML2016-35.pdf より抜粋)
     
                                (補足)
                ビタミンD充足度の最良の指標は血中 25(OH)D濃度である.現在,基準値は,概ね 10〜70ng!mlである.通常,25(OH)D濃度が基準値以下の
               場合を,ビタミンD欠乏症とし,くる病・骨軟化症の原因となる病態である.近年,血中 25(OH)D濃度が基準値範囲内でも低値傾向を示す場合,
               高率に副甲状腺ホルモン分泌の亢進,骨代謝回転の増加,転倒頻度の増加などがもたらされることが明らかになった.
                このような状態を,ビタミンD不足と呼ぶ.我々は,少なくとも血中 25(OH)D濃度が,25ng/ml以上なければ,ビタミンD充足状態とは言えないと考
                               えている.
                                  ビタミンD不足を回避するためには,日光曝露が重要だが,それが困難な場合には,現行のビタミンD摂取基準量(200 単位/日)では不十分であり,
                               少なくとも 400 単位/日の摂取が望まれる.〔日内会誌 96:742〜747,2007〕
               詳しくは、https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika/96/4/96_742/_pdf を参照されたい。

                                 また、私が信頼する某Drも、「PTHが上昇する原因の基礎はV(ビタミン)D不足です。これは間違い有りません。」と。
               一度最終活性化ビタミンDの前の活性型になる前のトータルのビタミンD(25ーOHビタミンD)値を測定してみようと考えています。
               保険診療で出来るとのことですからなるべく早めに検査し、正常値内{少なくとも血中 25(OH)D濃度が,25ng/ml以上}であった場合は、私のPTH値
              上昇は、別の観点が必要になりましょうか。



                   

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