血液検査から知られるアルブミン値の変動にたいする覚書

         1.はじめに
             一般的には、人の体の体液の割合は、約60%。体液の内訳は、細胞内に40%、間質に15%、血管内には、体重の5%にあた
           る血液として存在しているようです。(一般的にはという意味でしょう。)体液の比率は、細胞内 8:間質 3:血管内 1となりましょう。
            実際は、成人男性:体重×0.6 (体重の60%が水分と考える)
                  成人女性:体重×0.5
                                      高齢男性:体重×0.55
                                      高齢女性:体重×0.45           かと。

            さて、血液総量は、体重の13分の1 約8%に 相当するようです。
            私の平成28年9月末現在 体重は、裸体重 74kg。血液総量は、74×0.08≒6 6Lでしょうか。その内 水分は、高齢者ですから
           74×0.55≒40Lとすれば、血管内には、5%ですから40×0.05≒2Lでしょうか。血液総量ー水分量=アルブミン等となりましょうか。

        2.平成28年9月のアルブミン値から
           まず、9月12日(月) 3.6g/dL   9月26日(月) 3.9g/dL。  二週間で、0.3g/dLアルブミン値は、上昇したようです。透析諸条件は
          その間変更しておりません。
           アルブミンに関するHPを某透析患者さんからご教示頂きました。一般社団法人 日本血液製剤協会のHPです。
           (  http://www.ketsukyo.or.jp/plasma/albmen/alb_01.html 参照 )
           それによりますと、「アルブミンは、体重1kgあたり4〜5gが体内に貯蔵されています。体重60kgの成人では、240〜300gのアルブミンが存在
          することになります。その約40%が血管内に、残り60%が血管外(細胞や組織間液中)に分布しています。
           そして、血管内と血管外のアルブミンは相互に交換しながらバランスを保っており、私たちの血漿中のアルブミン濃度は通常4.4〜5%に保
          たれています。14〜18日間(半減期)体内で働いた後、アルブミンの多くは筋肉や皮膚において分解されます。」と。

           私の場合は、8月22日  透析前体重  76.4Kg  アルブミン値 3.8  9月12日 透析前体重 75.8Kg  アルブミン値 3.6  
          9月26日 透析前体重  75.4Kg  アルブミン値 3.9  裸体重ではなく、着衣体重ですが・・。3回とも着衣は、ほぼ同一。

           私の体重は、徐々に減少していますが、アルブミン値は、下がったり、上がったりしています。
           さて、8月22日の体重からは、体内に存在するであろうアルブミン総量は、日本血液製剤協会の数値を準用すれば、 4×76.4≒306g 
          5×76.5≒382g 体内アルブミン総量は、300〜380gになりましょうか。その内 40%が血管内に存在するとすれば、300×0.4=
          120g  380×0.4≒150g 血管内に存在するアルブミン量は、120〜150gになりましょう。日本血液製剤協会の記述に準ずれば。

           私自身の血液検査 アルブミン値からも血管内のアルブミン量を出してみると、3.8g/dL=38g/L。76.4×0.08≒6Lカ。 38×6=
          228gとなります。上記の量とは、150gでも、78g。120gであれば、108gのアルブミン量に差が出るようです。
           さて、どちらの数値を採用すればいいのであろうか。

           私は、アルブミン値からの血液内アルブミン量を採用します。逆算して、228gのアルブミン量は、40%に相当するのであれば、全体量は、
          228÷0.4≒570g程度かと。体重1Kgあたり約7gに相当するようです。日本血液製剤協会の記述よりやや多いようであります。
           その60%が、血管外にあるとすれば、570×0.6=342g相当でしょうか。血管内と血管外のアルブミン量の差は、342−228= 54g 
          54gの差でしかない。
           血管外のアルブミンは、体内水分保有数値を流用すれば、間質に15%、細胞内には、40%の水分があり、そこに溶け込んでいる筈。
           しかも、各部分の濃度は、バランスを取って存在した状態になるという。間質アルブミン含有量と細胞内アルブミン含有量の比は、3対8の割
         合(15%対40%)で存在する可能性が高い。ならば間質に340÷11×3≒93g 細胞には340÷11×8≒247g程度となりましょうか。(素人
         判断ですので、実際は違う可能性もありますが・・・。)

           血管内のアルブミン値が、0.3g/dL低下したり、増加する場合血管外のアルブミン総量は、どのように変化するのだろうか。
           単純化して考えれば、血管内であろうと間質であろうと細胞であろうとその濃度は均質と仮定すれば、血管内での0.3g/dL分に相当するアル
          ブミン量は、3×6=18g。
           間質の水分量は、透析前体重 76.4Kg 私は高齢者ですから76.4×0.55≒42 体内水分量は、42Lとなりましょう。間質のアルブミン
          濃度も同様に0.3g/dLとすれば、そのアルブミン量は、(水分量は、42L×0.15≒6 同じく細胞の水分量は、42L×0.4≒17Lとすれば)
          間質では、3×6=18g 細胞では、3×17=51g 合わせて18+18+51=87g相当(血液検査での0.3g/dL相当分)の体内総アルブミン量
          になりましょうか。

           とすれば、血液検査アルブミン値を0.3g/dL分低下乃至上昇させるには、血管・間質・細胞合わせて87g相当のアルブミン量を、体内から
         排出乃至は増加させればいいのではなかろうか。
          あくまで単純化した場合です。もっと体内では複雑な経過を辿らなければ均質にはならないでしょうから。
          また、0.3g/dL分低下したり、上昇した期間が、私の9月 2回のアルブミン値では、2週間であったと言う事であります。

           2週間前の血液検査アルブミン値となった毎日の創出アルブミン量をαとすれば、それ以後0、3g/dL低下・上昇させるには、毎日α±β(アルブ
          ミン増加・減少分)であれば、低下・上昇する筈。β分は、87÷14(2週間)≒6g強/日。三食に分けると6÷3=2g/一食の蛋白質から吸収されたア
          ミノ酸からアルブミンが肝臓で余分に作られれば上昇しましょうか。その逆であれば、低下する。あくまで、肝臓は、β分のアミノ酸の供給を受け、ア
          ルブミンを作り出す能力があると仮定した場合であり、日本血液製剤協会のHP上で述べられているように、「アルブミンは、成人の場合アミノ酸を原
          料として肝臓で一日に6g〜12g作られ、血液中に入ります。」というように有限であれば、成り立ちませんが・・。
           
           さて、アルブミン値を上昇させる為の2gのアルブミンを作る為には、どれだけの蛋白質を通常の食事より多く摂取すればいいのであろうか。

           上記の記述は、質量不変の法則を念頭に置いて極端な推論をしております。
           体内に取り込まれた蛋白質は、形を変えますが、その質量は変わらないとすれば、毎日の食事1食分の蛋白質は、通常分に2g強多めに摂取すれ
          ば、体内のアルブミン値は、2週間で、0.3g/dL分上がるのではないだろうか。(透析条件を変えず、排尿量が一定の条件下で言える事柄ではあり
          ますが・・・。)

           いままで摂取していた蛋白質に+2g強毎食多めに取るだけでアルブミン値は、2週間で0.3g/dL分上げられる可能性はあるのではなかろうか。
           実際体内アルブミン値は、食事量で調節出来そうです。事実私自身、食事量(蛋白量の増量)を増加する事で2週間後には、0.3g/dL上昇さ
          せましたから。12日(月) 3.6−>26日(月) 3.9g/dLが示す通りであります。やや無理やりの推論である事は百も承知して記述致しました。

            あくまで、仮定の数値を使っての推論であり、実際はどうなのであろうか。どなたかご教示下されば幸いです。

                                                                          平成28年10月4日  最終記載



           
        

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