心エコーから知られる透析患者の大動脈弁狭窄症について

         1.はじめに
            透析病院に通院するようになって、年に1〜2回は、心エコーを継続的にして頂いております。当院には、平成21年4月からお世話になっており、
           かれこれ9年目になりましょうか。
            心エコーでは、患者から特に聞かない限り、詳しい事は患者には説明されません。Dr回診時でも、詳しい事はDrからは、聞く事はありません。
            2・3年前から私の大動脈弁は、老化の為に硬くなっているという事を知り、この際詳しい事を知ろうとお聞きした。実際に聞いた事柄を記述します。

         2.心エコーから分かる大動脈弁狭窄症について
            詳しくは、東邦大学医学部 腎臓学講座 教授 長谷 弘記 先生による記述を参照されたい。(下段のURLにて。)
            「CKD患者さんにおける大動脈弁狭窄症の主な原因は、加齢による弁の硬化と、弁の石灰化です。大動脈弁は、加齢とともに弁の表面の内側の
           細胞(内皮細胞)が傷つき、炎症を起こすことによって硬化していきます。その後、弁にカルシウムが沈着して石のように硬くなり(弁の石灰化)、重
           症化するのが一般的です。
            CKD患者さんでは、石灰化の原因となるリンやカルシウムが血液中に過剰になることが多いため、弁が石灰化しやすくなります。
                初期の段階では、ほとんど自覚症状はありませんが、弁口面積が1.0㎠未満、または左心室と大動脈の血圧の差が50mmHg以上になると、坂道
           歩行や階段昇降の時に、息切れや胸部圧迫感を感じるようになります。さらに進行すると、安静にしていても呼吸困難や胸部圧迫感が現れるよう
           になります。
            胸痛や心不全の症状がある場合や、無症状でも、弁口面積が0.6 ㎠以下、または左心室と大動脈の血圧の差が60 mmHg以上の場合、重度の
           不整脈が現れる場合には手術が必要となります。手術法としては、大動脈弁を人工弁に交換する「弁置換術」が一般的です。

                           *  大動脈弁を人工弁に交換する「弁置換術」の外科的手術にリスクを伴う患者さんには、「経カテーテル的弁置換術」があるようですが、透析患
             者さんが、「経カテーテル的弁置換術」を受けようとしても、2017年4月時点では、透析患者さんの保険適応はありませんと。*

            予防法は、大動脈弁狭窄症は、弁の内皮細胞が傷つくことが発端となっているので、傷の原因なっているさまざまなストレスを取り除く必要があ
           ります。具体的には、禁煙や早い段階からの高血圧の治療などでしょうが、大動脈弁狭窄症は、弁の石灰化によって重症化するので、石灰化の
           進行を抑えることも重要です。」と。( https://jinentai.com/ckd/columns/47?p=2 掲載日:2017/06/08 より抜粋 )
                          平成29(2017)年6月頃には、大動脈弁狭窄症の指標に、弁口面積・圧格差が重要な指標である事は、Dr間では、知られるようになっていた筈。

            同様な事柄は、http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2010yoshida.h.pdf  2011年カにもあり参照されたい。平成23(2011)年頃には、既に
           知る事は、出来得た筈。また、日本透析医学会から出されている血液透析患者における心血管合併症の評価と治療に関するガイドライン 2011年
           からも知る事は出来得た筈であったかと。透析医療に携わるDrが、平成30(2018)年の時点で、大動脈弁狭窄症の重要な指標をご存じ無いとは、
           思われませんから、エコーの技師さん一人の判断であるとは思われません。不思議な透析病院ではありましょうか。

        3.私の心臓の大動脈弁の弁口面積について
           平成30(2018)年2月7日(水)午前8時45分頃から心エコー検査が実施された。担当の方に心臓の大動脈弁の弁口部の幅は、検査によって
          出ますかとお尋ねしますと「出ますよ。」と言われた。教えて欲しい旨伝えました。検査中にも技師さんと話が出来、当院の機械で、大動脈弁の石灰
          化の状態は、識別出来るかお聞きしますと、当院では、出来ない機械だと。更に上級の病院であれば、出来る機械は、既に販売されているようだと
          お聞きしました。

           さて、検査が終わり、私の身支度も終わりましたので、お聞きすると、「弁口部の幅は、5.3mmである」。と言われた。この数値は、最大と最小の
          平均値であるようだと分かりました。

           上記大動脈弁狭窄症の場合、「弁口面積が1.0㎠未満、または左心室と大動脈の血圧の差が50mmHg以上」が分かれ道になるようです。おそらく、
          この数値も、測定機械の示す平均値でありましょう。
           単純計算をすれば、弁口部を円とすれば、円の面積πr二乗(パイアール二乗)から知られましょうか。狭窄症の分かれ道 r=√1平方センチメー
           ル÷π(パイ) で。

            *  1÷π(パイ)≒0.318 r≒√0.318 でしょうか。その結果 r≒0.564となります。 狭窄症の分かれ道は、約 0.56cm=5.6mmカ。
             私の弁口部は、確実に分かれ道の境界辺り以下であるかもしれません。お聞きした数値が正しければですが・・・*

           それだからでありましょうか。検査担当者さんからは、最大値は、もう少し広いようだし、弁も硬い症状ですが、まだ滑らかさはあるような開き方をして
          いるようにエコーには、映りましたと補足されました。

           毎年していますから、それ以前の弁口部の広さをお聞きしましたが、当院では、検査出来る機械ではありますが、前任者さんから記録されていないと。
          何故記録されなかったのか、理由が分かれば教えて欲しいと言いますと、引き継いだ時からそのようになっており、していないと。(広さの数値が、基準
          値として判定されているのに、何故当院では、この基準値を採用されなかったのであろうか。そういえば、レントゲン撮影で、求められる患者の心胸比も
          何故か、患者説明用のカルテには、欄はあるようですが、記載されていない。重要な数値である筈なのに・・・・。Drにお聞きしても必要性については、必
          要かどうか曖昧で、透析スタッフさんですらDrの見解に従ってみえるように感ずる。心胸比をそのカルテ欄に記入して欲しい旨申し出ましたが、Drからは、
          他の所に記載してありますとしか言われない。患者から心胸比値を聞かない限り、Drから患者に告げられる事はない。透析室を設置している病院なのに
          不思議だなと思います。・・私の感想)

           * 日本超音波医学会用語・診断基準委員会では, 循環器領域担当小委員として「心機能指標の標準的計測法とその解説」を作成されている。詳しくは、
            https://www.jsum.or.jp/committee/diagnostic/pdf/JVM00002.PDF を参照されたい。*

                        当院心エコーでは、大動脈弁の弁口面積やらSV値は、カルテに記載がない。私が当院に転院してからずっとであります。せめて、平成26年からは、
          心機能の重要な指標の記録は、残しておいて欲しかった。その代りに、心臓の血液を送り出す能力(%  EF)は、記載されていた。その数値も転院直
          後からすれば、10数%低下していた。明らかに心機能は、低下傾向かと推測されました。EF値は、一般的に60%以上あれば可のようで、平成30(20
          18)年2月7日(水)の回診時Drの心エコーの結果は、「変わりありませんよ。」でありました。今までのレントゲン撮影後の心電図にも何ら異常があると
          は聞いていません。

                       *  私の大動脈弁弁口部の半径が、5.3mmであれば、弁口面積は、0.88平方センチメートル。大動脈弁狭窄症の場合、「弁口面積が1.0㎠未満、ま
           たは左心室と大動脈の血圧の差が50mmHg以上」が分かれ道かと。明らかに分かれ道以下ではなかろうかと推測できそうです。

            これは、専門の循環器科に受診して、詳しい事をお聞きしなければと思いました。しかし、当院では、こうした弁口部の面積等は、計測できるようですが、
           過去一切記録されていない。かわりにEF(心臓の送り出す血液量が、%で記録)が記録されている。今までで最低値は、64.9%(H27年2月)であり、
           最高値は、75.1%(H21年9月)でありました。

            聞くところによれば、「EFは、60%以上あれば、心不全にはならないと一般的な解説では述べられているようです。しかし、これが、問題であると。
            60%以上でも、心不全を発症する可能性があるという。

            最近では、HFpEF(Heart Failure preserved EF: EFの保持された心不全)、HFpEF(ヘフペフと通称言うようです。)にはいくつかの原因がありますが、
           その理由の一つが、小さい左心室のEF60%と大きな左心室のEF60%では、数値は同じでも出している血液量が違う、ということ。
            一度の左心室の収縮で送ることができる血液量のことを 一回拍出量(SV: Stroke Volume)というとか。
  
            コントロール不良な高血圧や、心臓弁膜症などがある場合、心臓は血液を送るのに必要以上に心筋を収縮させなければならず、左心室が肥大して部屋
           の大きさが小さくなることがあるとか。

            このような心臓では収縮能には異常がないためEFだけを見れば60%以上あるのですが、部屋が狭く多くの血液を溜めることができないため、送る血液の
           量(一回拍出量: SV)が減り、結局心臓に負担がかかることで心不全になるという。

            SV値の正常値 60〜80mlを大きく下回る場合は一回拍出量(実際に出している血液量)が落ちているわけですから、EFが良くてもポンプ機能は悪いかも
           しれません。「当院の心エコー機械は、この数値を出す事が出来るとのこと。」(平成30年3月12日 月曜日に私は、知りました。)

            *  エコーの技師さんであれば、上記のHFpEF(Heart Failure preserved EF: EFの保持された心不全)という概念の存在をご存じではなかったのか。当院
             Drも同様であっただろうと推測しますが・・・・。どうでありましょうか。*

            ちなみに僧帽弁や大動脈弁の弁膜症があり、逆流している場合、上のSVには逆流分は反映されていません。したがって、弁の逆流がある場合は、SVの
           数値よりも有効血液量はさらに少なくなることは覚えておいてくださいと。

                          「左心房から左心室へ勢いよく血流が流れ込むと、僧帽弁も勢いよく動きます。この僧帽弁の動きの速さをみているのがe'(いーぷらいむ)です。
                         頭の中で頑張ってイメージしてみて下さいね。収縮能ではなく、拡張能(しつこいようですが左心房から左心室への血液吸い込み能力です)の良い心臓では、
           e'は大きく(= 僧帽弁の移動速度が速く)なります。逆に拡張能の悪い心臓ではe'が小さく(僧帽弁の移動速度が遅く)なります。
                        僧帽弁の動きが悪いということは、物理的な血液の移動が少ないということですから、e'の値が重要になります。
            e'の正常値は8以上です。8未満の場合は血液移動が阻害される何らかの原因があると考えてよいでしょう。

                          E波をe'で割った値がE/e'(いーばーいーぷらいむ)です。僧帽弁の動きが遅くなればなるほどe'は小さな値になりますので、E/e'自体は大きくなります。
            E/e'の正常値は8未満で、13を超えると心不全との関連が強くなり、15を超えると心筋梗塞後の予後が悪くなると言われています。

            またE/e'が13〜15を超えてくる場合は、EFが60%と良い数値でも拡張能が悪く心機能が落ちる場合があります。ちなみにE/e'が13を超えている場合、ヨー
           ロッパ心臓病学会のガイドラインでは心不全を疑う所見に当たります。
            E/e'とは、左室拡張能の指標。」 詳しくは、http://www.cardiac-reha.com/entry/2017/05/01/233422   2017年5月1日記載カを参照されたい。
            既に1年前(平成30年3月現在)の事柄であるようです。当院の機械では、測定できているのであろうか。

            EFが良いのに心不全になった人の場合は、一回拍出量が落ちているような所見がないかを考えます。左室肥大(心室中隔や後壁の12mm以上の肥厚)
           がないか、左室の狭小化(LVDdがかなり小さな値になっている)がないか、などです。」 ( http://www.cardiac-reha.com/entry/LVEF20170611 からの引
           用)と。既に平成29年頃には、知られる所となっていたようです。確か以前聞いた時には、私の心臓の壁は、通常よりやや厚い1cm前後だったかと。数年
           前の数値です。
                           一回拍出量(SV)も平成29年・平成30年2月頃でも当院の記録には、記載されていない。機械の性能で出せないのか。指示がないから出さないのかど
           ちらであろうか。これでは、片手落ちの観がしますが・・・。EFさえよければ、問題無しということでしょうか。当院の検査技師さんの力量等にも関わりましょう
           か。*

           < 平成30(2018)年3月12日(月)に回答があった。スタッフさんに依頼していた当院のエコーの機械で、SV値・弁口面積・圧格差共に測定出来るかど
            うかは、出来るという事のようです。技師さんに確認されたのでしょう。>

           *  「2016年の American Society of Echocardiography のガイドラインでは下記4つの条件のうち半分以上を満たす場合に拡張能障害が存在とするそうです。
             E/Aが入っていないのは驚きです。
             @ E' velocity: 中隔側 E'<7cm/秒、外側壁 E'<10cm/秒
             A average (中隔と側壁の平均)E/E' ratio >14
             B LA volume index >34ml/平米・・計測が面倒です。
             C peak TR velocity>2.8m/秒/・・三尖弁逆流がある時のみ」 ( http://www.nishiizu.gr.jp/intro/conference/h28/conference-28_19.pdf より引用 )

                        *  ANP(心房性ナトリウム利尿ペプチド)の 3 分子型分別測定法の開発  
                            「南野直人創薬オミックス解析センター長、寒川賢治研究所長、心不全科の高濱博幸医師、安斉俊久部長らの研究チームが、ANP(心房性ナトリウム利
            尿ペプチド)の3種類の分子型の個別濃度測定法を世界で初めて開発した。本研究成果は、米国臨床化学会の 専 門 誌 The Journal of Applied Laboratory     
            Medicineオンライン版に2016年8月1日7時(日本時間)に掲載された。
                              従来不明であったβ-ANPの生成機序を明らかにし、心不全時の心筋細胞で起こる病的な変化とその程度が、3つの分子の血中濃度の測定により推測可
                           能となることが期待される。また、3分子型の測定により血中ANPの総活性量も算出可能になり、この総活性量も心不全における重要なマーカーとなると考え
                           られる。 α-ANP 発見は、心臓が血液を送るポンプだけではなく、内分泌器官でもあることを示した(寒川所長が発見)。体液量や血圧が増加すると、心房か
                          ら ANP、心室から類似ホルモンの BNP(寒川、南野が発見)を分泌して血管を拡張、腎臓で利尿を起こし、心臓の負荷を減少させる。
                            心負荷が恒常化すると血中 ANPや BNP 濃度は常に上昇するため、心不全の最重要診断法となっている。
                           健常者血中には活性型α-ANP しか存在しない。心不全になるとβ-ANP(α-ANP の二量体)、前駆体γ-ANP が出現、増加するが、既存の測定法は 3 者
                         の合計値を測定している。今回、世界初のβ-ANP 測定法とγ-ANP の高感度測定法を開発し、α-ANP 濃度を含めた 3 者の測定が可能となった。
                           その結果、急性心不全の重症期〜回復期に 3 者が異なる変動を示すことが分かった。異なる心不全の病態で心臓は 3 者を異なる割合で産生するため、3
                        者の血中濃度と病態との関係を調べれば、心臓の状態を正確に診断し、患者にとって最適な治療法が選択可能になる。企業と連携して診断法の特許も出願
                        済みで、実用化を進める予定である。」 ( http://www.ncvc.go.jp/about/h28_hyouka.pdf  国立研究開発法人 国立循環器病研究センター 平成28事業
           年度業務実績評価書からの引用 )と。

            上記事柄は、既に2016年8月に発表され、28年以降実用化が進められていると推測致します。研究は、年々進歩しているのであり、EFのみで、心機能は
           十分であるとあぐらをかいている場合ではないのでは・・・・。突発性心不全から助かる透析患者もいるのではなかろうかと推測致しますが、どうでありましょうか。

            現在では、ANPを活用した臨床応用がされている。詳しくは、http://www.sugitani.u-toyama.ac.jp/sangaku/forum/souyaku27/2.furuya.pdf を参照されたい。
            https://www.jstage.jst.go.jp/article/shinzo/41/12/41_1308/_pdf  は、奈良県立医科大学第一内科の2名のDrによる心不全診断についてです。

          私の雑感では、弁口部半径が、5.6mmは、既に初期段階の出口にあって、6.9mm以上であれば、健常者カ軽度の症状持ち。6.9mmを切って、
         5.6mm以上が中等度カ。5.6mm以下は、重度の判定も出来ましょうカ。しかし、判定はできても「特に大動脈弁狭窄症では有効な薬物治療がないため、
         症状がある場合は手術以外に治療方法がありません。」とか。
          自覚できるとすれば、今まで何ともなかった階段の昇降や坂道歩行する時、息苦しさを感じる事で分かるようになるという。
          通常の生活では、私は、息苦しさを感じませんが、急な上り坂が続く所では、時として、休憩しないと動けない状況になった事は2度程ありました。
          また、私は、畑仕事を長いことやっておりますが、一度に畝を3つ位は、平気で出来ておりました。数年前から畝 一つ耕すだけで息が上がるようになり、
         最近では、一つの畝を耕すのに、3度くらいやや長い休憩を取らないとしんどくなっております。ついでに腰も痛くなります。老化のせいだと思っておりました。

         上記URLのDrの記述でも、「弁口面積が0.6 ㎠以下、または左心室と大動脈の血圧の差が60 mmHg以上の場合、重度の不整脈が現れる場合もある。」と。
         とすれば、弁口部の広さが、弁口部半径が、約4.4mm以下であれば、重度の不整脈となって現れる可能性がありそうです。
         それだからでしょうか、弁口部の半径が、まだ5.3mm(平成30年2月検査結果)でありますから、私には、まだ不整脈は、現れていないのでしょう。

                      * 「一般の大動脈弁狭窄症(aortic stenosis:AS)患者における左室-大動脈圧較差は年間平均7 mmHg,弁口面積は0.1 ㎠の速度で進行する.透析患
          者では健常者に比較してより若年でAS が発症し,石灰化の進行に伴ってAS の重症化速度が早い.透析患者におけるAS の発症率は1.5〜8.0%/年,
          弁口面積狭窄速度は0.23 ㎠/ 年であるとされている.この進行速度は非CKD 患者の2〜5 倍である.弁石灰化の進展要因として,(1)加齢,(2)透析
          期間,(3)糖尿病,(4)カルシウム・リン積,(5)高血圧,(6)CRP 上昇,(7)カルシウム剤服用がある.これらのリスク因子でハザード比が2 倍以上のもの
          は,糖尿病(HR:4.2),CRP(HR:2.7),カルシウム剤(HR:2.7)である.また,大動脈弁の石灰化によって弁の可動性が低下するのに伴って弁の接合不全
          が生じることが透析患者における大動脈弁逆流症(aortic regurgitation:AR)の重要な原因である。」
            ( 血液透析患者における心血管合併症の評価と治療に関するガイドライン  2011 日本透析医学会から引用しました。 )

                         とすれば、透析患者の弁口面積狭窄速度が、0.23 ㎠/ 年であるとすれば、平成30年2月の弁口面積は、0.88㎠でありますから、平成29年2月で
           は、弁口面積 1.11㎠であったでしょうか。平成28年2月では、弁口面積は、1.34㎠カ。平成27年2月では、1.57㎠だったでしょうか。この当時は、
           弁口面積は、正常であった可能性がありましょう。私の畑作業での息の上がり方は、対比しているかのようです。あくまで推測値ではありますが・・・・。

            *  平成30(2018)年3月9日(金)スタッフさんに依頼していた心エコーの技師さんからの検査結果報告書を閲覧した。「確かに、平成27年の心エコー
             結果には、心臓の4つの弁共に逆流は無い。しかし、大動脈弁のある心室は、やや肥大カ。平成30年2月7日検査では、4つの内2つに逆流が見られ
             るようになっていた。SV値・弁口面積記入欄には、一切記載が無かった。」こうした事柄は、Drからは、聞いていない事であり、閲覧したこの日にはじめ
             て知りました。*

          当院の心エコー結果の活用は、善意に解釈すれば、余計な心配を患者がしない配慮とも取れますが、こうして、ある日突然透析患者に一大事が起こっても、
         患者本人と身内は、詳しい事も分からず突然の出来事を受け入れざるを得ないでぎょ名御璽の可能性も無くはないかも。

                       *  曜日は違いますが、お会いした時その患者さんは、心臓の大動脈弁が石灰化していると話しておられた。昨年(平成29年)突然お亡くなりになっていた。
           生存時、石灰化について心配してみえた事を思い出す。弁口部の広さは、どの程度であったのだろうか。記録はされていないので知りようもありませんが・・・。*

               多くの他業種学会合同研究班による「エコーの適応と判読ガイドライン 2011年改訂版」では、私の症状は、どのように判定し、対処されるのでありまし
        ょうか。見解を聞きたいものです。当院Drのように「かわりありませんよ。」で済むのであればいいのですが・・・・。透析患者の狭窄症には、特段の有効な薬
        物治療は、エビデンスに乏しいようです。が、それでも内科的な治療はしないのでありましょうか。

                   * 聞けば、専門の循環器科では、心臓リハビリとか、患者の状態にあった細かな指示が出されるとか。これって、内科的治療ではないだろうか。根本的な
         治療方法は、弁置換法のみではありますが、対処療法は、あるようです。そうそう、世界的なオーケストラ指揮者 小澤氏も大動脈弁狭窄症で、1ヶ月の
         療養生活に入るとか。弁置換法での手術を受けられるのだろうか。*

         確かに当院では、患者自ら感じる有意の事象(かゆみ・透析中の急激な血圧低下等)には、積極的に対処されますが、忍び寄る患者自身が感じない
        事象には、各種検査が定期的には行われますが、積極的?には対処されない長い看取りの前奏曲のような感じがしております。このように感じるのは、
        私だけであろうか。

         言いかえれば、私の老化が先か、透析での合併症が先かではありましょうが・・・・。
         自らで、動けてそこそこの健康状態での健康寿命期間中は、何らかの内科的治療は受けていたいと願いますが、そうした患者自身には分り兼ねる症状
        は、検査等でしか見つけられない。そうした結果位は、患者に正確に伝えてもらいたいし、医療機関の説明義務ではないだろうか。聞かない患者に非がある
        とでも言うのでしょうか。一度、当該医院のDrに、お聞きしたいと思います。知っていて、知らぬ顔の半兵衛を決めこんでいるとすれば、それは、医療担当者
        として公では、どのように判断されるのでありましょうか。当該患者が死亡しないと争えない事柄でありましょうか。

                < 付記 1>
        平成30(2018)年3月5日(月)のDr回診時心エコーについてお聞きしました。
        過去、私の心エコーについては、問題になるような指摘は無く、「変わりありませんよ。」が、口癖。そこで、心機能の当院の指標について尋ねました。「EF」で
       あるようで、二次検査に該当すると。他に指標はありませんか?と問いますと、「大動脈弁での逆流の有無」を言われた。私から「大動脈弁の弁口面積は、どう
       でしょうか。」と言いますと、当院の機械では、調べられるのか知らないと言われました。( 大動脈弁弁口部の面積の推移は、眼中には無いかのようです・・私
       の感想)

       実は、調べる事の出来る機械でありますが、Drからの指示がない限り、そうした検査は、されないのでありましょう。次には、何故実施するような指示を出され
      なかったのか、お聞きしようと思っております。当院Drには、弁口面積の重要性の認識が無いのか、知っていて指示をだされなかったのかをお聞きしようかと。
      (回診時の話し方では、前者のような感じはしますが・・・・。とすれば、透析患者を受け入れている病院のDrとして、いかがなものかと。門外漢の感想です。)

       そうそう、かなり以前から、エレベーターの張り紙に、「2階のデイサービス 拡張工事をする。」というお知らせが書いてあった。その重要な工事が、平成30年3
      月5日(月)の2時過ぎから始まった。
       聞けば、コンクリートの壁を取り払い、広くするのだと。また、違う人は、排水溝を取り除いているとか、想定していなかった柱が出てきて急きょ取り払うためとま
      ちまちの答え。ドリルで破砕するのだと。ものすごい音が、透析室に響いてきた。患者さんは、残り3人。3時頃一旦休憩されて、再度始まった。工事をしている2
      階には、デイサービスで来て見える方たちが、多くみえた筈。

       以前も、駐車場用地を買収し、整地作業が、丁度同じような時刻に始まった事があった。病院でありますから、患者の事を思えば、土曜の午後3時以降か、日曜日
      (この時間帯は、患者がいませんから。)激しい音を出すような作業を予定するのではと思いますが、まあ、患者を大事にするよりも、別の思惑でされる病院と推測し
      てしまいました。

     <付記 2>
      平成30年4月16日 某病院で経胸壁心臓超音波(標準検査)を受けた。通院先の心エコー技師さんから聞いた数値に驚いて直ぐ対応致しました。

      *心不全研究の現状は、https://www.jstage.jst.go.jp/article/sicetr/46/1/46_1_24/_pdf 2010年発表にその一端が記述されている。そこからの引用が、下記内容で
      すが、現在既に発表から8年経過していますから、更に研究は進み、e'(イープライム)という概念で心不全を診断するようになっているのでしょう。付記以外の上記 pdf
      2017年発表の内容がそれに当たりますが・・・。つい最近発表されたのでしょうか、もっと前から判明していた可能性もありましょうか。

      「EFが正常である心不全はHFpEF(Heart Failure withpreservedEF)と称され,現在,その患者数は心不全患者の約4割を占めている.HFpEFは,EFが維持されている
      ために,EFで評価する従来法ではその診断が困難であり,また,臨床症状がはっきりしないことから未だに明確な診断法が確立されていない.HFpEFを引き起こす要
      因の中で,特に心室壁の硬さの増加は,心不全病態の徴候が見られる過渡期において決定的な要因となっていることが知られている。」と。*

      さて、エコー検査結果からは、心臓壁は、肥大(基準値6〜11mm IVSd 15mm LVPWd 13mm)化しているようです。今までの血圧値等が関わっていそうです。
      心配したe'(イープライム)は、9.5cm/s (e'の正常値は8以上) E/e'は、6.3という数値(基準値は、−15  E/e'の正常値は8未満 )が出ていた。e'は、8未満ではないよ
     うですからまだ心不全状態ではなさそうです。かなり近くはなっているようですが、E/e'(イパーイープライム)値については、13〜15にはまだまだ到達していないようです。平
     成30年4月現在では、私は、心不全状態ではないのでしょう。(透析病院のエコー技師さんのあの数値は、一体何であったのであろうか。不思議です。)

      また大動脈弁の弁口面積は、EOA(AVA連続の式)数値は、2.5平方cm、GOH(AVA2D)では、2.7平方cmとか。弁口面積は、1平方cm未満ではないようで、こ
     ちらも心不全状態ではなさそうです。 また、左室の狭小化(LVDdがかなり小さな値になっている)も基準値下限ぎりぎりの40mmでありました。

               *  参考までにCKD患者で有ります私の大動脈弁口部の面積は、順調に狭窄していった場合(透析患者におけるAS の発症率は1.5〜8.0%/年,弁口面積狭窄速度
        は0.23 ㎠/ 年であるとされている。)弁口部面積が、1平方メートルに到達するのには、(2.5ー1)÷0.23≒6.5年の年数が掛かるかと。それ以降は、不整脈
        やら心不全症状に陥る可能性が高い。まず、平成30年6月現在2023〜2024年位までは、心臓に関わる疾病に悩まされないのでありましょう。
         それ程長い期間ではないようです。その期間にやりたい事はやっておいた方がいいのかも知れない。推定私の享年は、70台の後半でしょうか。*

      更に大動脈弁逆流は、−、僧帽弁逆流も −、三尖弁逆流のみ trivial (意味は 些少な、長脊・やせ型の人によくみられるとかで、期外収縮性不整脈が起こり易いと。
      しかし、「無害」であるようです。)

      気になる事は、NCC(大動脈)弁尖軽度硬化あるが、開放制限なしとか。石灰化でなければいいのですが・・・・。私は、老化現象と推測していますが・・・。どうなのでしょ
     うか。2011年 透析医学会のガイドラインには、「弁石灰化の進展要因として,(1)加齢,(2)透析期間,(3)糖尿病,(4)カルシウム・リン積,(5)高血圧,(6)CRP 上昇,
     (7)カルシウム剤服用がある.これらのリスク因子でハザード比が2 倍以上のものは,糖尿病(HR:4.2),CRP(HR:2.7),カルシウム剤(HR:2.7)である。」とか。幸い私は、
     (3) (6) (7)には該当していません。(1)・(2)・(5)は、相当該当していますが・・・。

      透析に関わる病院内で心エコーを定期的に実施されている所では、EFだけでなく、SV値や大動脈弁の弁口面積位は、測定出来る機械であればして欲しいと強く思いま
     す。EFが正常な心不全患者の突然死を出さない為にも・・・・。働き盛りで、まだまだお若い方がそのような状況にならない為にも・・・。
      そして、助からないがん患者と同様、透析患者にも本当の事を告知して貰いたいと。私の場合はですが・・・。
                                                                                   平成30(2018)年6月5日 最終脱稿
                                                                                   平成30((2018)年6月13日 加筆





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