コンソール血流量と実勢血流量及び体組成測定について

              1.はじめに
                 平成28年5月16日(月)東北旅行を兼ねて福島県郡山市の某透析病院で旅行透析をしました。
                 その医院には、透析回路を流れる実勢血流量を測定する機械をお持ちのようで、当日私が、コンソール血流量380で回して
                頂いている時の実勢血流量の測定を依頼しますと快く受け入れて頂けました。

                 併せまして、インボデイ(INBODY)装置(体組成測定装置)もあるようなので、お願いしますと「いいですよ。」という返信があり、
                当日の透析終了後実施して頂けました。

                 厚かましいお願いついでに、BV計(循環血液量の減衰計)もあるとお聞きし、お願いしましたが、この機械を使用する必要性
                のある患者を優先されるとかで出来ませんでした。その医院には、1台あるだけ、そりゃそうでしょう。なかなか備えている透析
                病院には、お目にかかれませんから。

             2.私の実勢血流量
                実施前、コンソール血液流量が、即 実勢血液流量ではない事は分かっていました。だからいつも通院している透析では、一体
               私の実勢血液量は、どの程度であろうかと思っていました。

                透析に詳しい方にお聞きしますと、380で回しても実質330位の方もあるという。興味深々でありました。

                平成28年5月16日(月)旅行先の透析病院の透析は、午前8時半〜午前9時の間に来院下さいと言われていましたから、郡山
              駅から公共交通機関(バス)を利用して、稲川原バス停で、下車。所要時間15分程度、そこから歩いて1分少々。直ぐに着きました。

               透析病棟と一般病棟は、分かれており、知らずに一般病棟の受付へ。そこから裏をぐるとまわって透析病棟へ入りました。
               以前の旅行透析では、先に保険証等を提示して透析代を払いましたが、ここは、後でと言う事で先に更衣室へ案内され、着替えると
              直ぐに病室へ案内された。決まりどおり体重測定。78.5Kgでした。私のDWは、77Kg。しかし、先にこちらへ送られたデータは、1週間
              位前?のデータであったのでしょうか。何と3.数Kg。当日新しいデータを持っていきましたので、院長先生が目を通してみえ、そのデー
              タが届いたのはだいぶ経ってからでした。その間に持ち込んだ食料(昼食)の重さを計ってもらった。230g。飲料水も持ち込みましたの
              で、その分を入れて250gとして除水量を再度計算しなおし、1.8Kg(返血時の生食分100gを含む)として透析開始。

               この病院は、体温測定はしなかった。1時間毎に血圧測定は行われていた。透析開始前に私がかなりしゃべった事と興奮していたの
              でしょうか。何と血圧は、162 102であった。1時間後には122 76と通常の私の血圧値になっていた。

               穿刺針 A・V共にニプロ セーフタッチカニューラGA 38mm長針の部類の15G 血液回路は、製品番号 71335と記載されていた。ダ
              イアライザー FIX-250S eco(これは、通常使用しているダイアライザーと同じであります。)補液 10リットル/時にして頂けました。QD
               650。
               ヘパリンは、ここは、ワンショット 1ml(1000たんい)この後は、0.8ml/時(800たんい) 合計 5800たんいでありました。いつもは、
              ワンショット4ml(1000たんい)で、毎時3ml(750たんい)で、6時間投与 計 5500たんいではありました。

               また、通常は、オキサロール(甲状腺の働きを抑えるホルモン剤)は、月曜日 5マイクロ投与ですが、こちらでは、ロカルトロール使用で
              あり、0.5マイクロ投与(オキサロールに換算するとロカルトロール1マイクロ=オキサロール7〜8マイクロ相当とか。)実質月曜日は、通
              常より甲状腺抑制ホルモン剤は、少ない状況でした。i-PTHへの影響はないのだろうかと思っていましたら、5月23日(月)の血液検査では、
              i-PTHは、190台になっておりました。これって、その結果なのかなと推測しておりますが・・・。

               <参考> ニプロ セーフタッチカニューラGAについては、本品より1000mmの高さから水を通したとき、1分間当たりの平均流量は以下の
                    とおりでありました。  (ニプロ 製品品目等からの引用)           
                      カニューラゲージ数  1分間当たりの平均流量 
                        14G              343 mL 
                        15G              289 mL 
                        16G              204 mL 
                        17G              151 mL
             
              ・実勢血流量は、透析開始2・3時間経過後であり、先に院長先生がご挨拶に見えた時、200・300・380の時の実勢血流量の測定
             をお願いしましたので、そのように技師さんは、測定して頂けた。

             結果 QB200−>RQB210  QB300−>RQB280  QB380−>RQB330  QB400−>RQB340 測定者 磯貝さんでありました。
             この病院内に同様なコンソール血流量(380)の方がみえましたらどうなっているかお聞きしますと、個人により違いますが、概ねコンソール
            血流量と同じの方もみえますし、330台の患者さんもいるとか。

             シャントの形状や穿刺針で、内部が傷付いた場合などいろいろあり、まちまちとの事。もう少しお話がしたかったのですが、直ぐに技師さんは、
            私から離れられましたので、詳しい事はお聞き出来ませんでした。残念。

             私の疑問は、血流量と実勢血流量が大きく乖離した場合、脱血側(透析の為機械へ取り入れる血液の側)は、機械によりかなり血流が引っ張
            られると推測します。いわゆる血球に陰圧が掛かるのではないかと言う事。どれだけの陰圧に血球は耐えられるのか。個々人により違いましょう
            が、一般的にどうなのだろうかと言う事でありました。

             これは、先達の方にお聞きするしかないとメールにて質問しましたが、この程度(QB380−>RQB330)の乖離では、溶血(血球が壊れる事)は、
            起こらないでしょうと。まずは一安心。
             確か血球は、陽圧(押す力)に対しては相当の耐久性があるやに、反して陰圧(引っ張る力)には、もろいと聞いていたからです。
             それ故、静脈圧が少々高くても陽圧でしょうから問題外。脱血圧は、陰圧になりやすく血球への影響を心配したのです。先達の方が見えること
            は、心強い事であります。

             今後は、脱血側の陰圧を減少させ、実勢血流量を確保するには、穿刺針は、14Gも視野に入れていくべきかと・・。先達からのアドバイスでも
            あります。
             それ故、当院のDrに14Gの取り入れはと平成28年5月25日(水)にお伺いすると、「シャントを痛め、シャントの寿命が短くなる。」という答えが
            返ってきました。これは、取り入れませんという返答でありましょうか。じっくり、実際使用してみえる方の体験談をお聞きしなくては・・・。

             あと、今回使用した旅行透析のニプロ セーフタッチカニューラGA 15Gは、長針(38mm)の外筒はポリプロピレンあるいはテフロン製で内筒
            が穿刺針と成っているものであったかと。現在私が、通院している所の透析針は、テフロン製カ 15G 短針(25mm)であります。

             長針・短針では、血流量に差が出るのではないかと推測しますが、先達に聞いてみようと思っています。当医院のDrにお聞きします(平成28年
            5月25日)と、差は無いと。
             確かに、透析効率では極端な差は無いという報告もあるようですが、中には、短針の方が、取れがいいという報告もあるようです。

                     3.私の体組成結果
            平成28(2016)年5月16日(月) 午後3:05実施  透析前 78.5Kg 透析後 77.0Kgでありました。
             ・ 体成分分析
                              測定値    標準範囲       体水分量(細胞内水分量+細胞外水分量)      42.3ℓ 
                細胞内水分量(ℓ)   25.6    24.3〜29.7             42.3÷76.7≒0.5515ℓ/kg=551.5mℓ/Kg
                細胞外水分量(ℓ)   16.7    14.9〜18.1    筋肉量(たんぱく質量+一部ミネラル量+体水分量) 54.1Kg
                たんぱく質量(kg)   11.1    10.5〜12.9
                ミネラル量 (kg)     3.83    3.63〜4.43   除脂肪量(筋肉量+一部ミネラル量)          57.2Kg
                体脂肪量  (kg)   19.5     8.4〜16.7
                                                    体重(体脂肪量+除脂肪量)               76.7Kg
                                     透析後の着衣体重は、77.0Kgでしたが、INBODY計では、76.7Kg表示になっています。どのような方法で計測されるのでありまし
                ょうか。知りたいものであります。
                   
                                  *   一般的には、人の体の体液の割合は、約60%。体液の内訳は、細胞内に40%、間質に15%、血管内には、体重の5%にあた
               る血液として存在しているようです。(一般的にはという意味でしょう。)

                実際は、成人男性:体重×0.6 (体重の60%が水分と考える)
                      成人女性:体重×0.5
                                               高齢男性:体重×0.55
                                               高齢女性:体重×0.45      とか。

                とすれば、私の平成28(2016)年5月16日(月)の透析後の体内水分量は、42.3ℓ÷76.7Kg≒551.5mℓ/Kgであったようです。
                当年 私は68歳、高齢者に属するのでしょうか。とすれば、体重×0.55=76.7×0.55=42.185ℓでしょうか。実際は、42.3ℓ
               のようで、ほぼ妥当な数値であるようです。只、極少量ですが、水分量が体内に多いのかも知れませんが・・・。とすれば、細胞外水分量
               でありましょう。42.3−42.185=0.115ℓ=115mℓ分除水不足でありましょうか。その為16日(月)以降は、100ml多く除水するよ
               うにしました。しかし、5月23日(月)に、DWから200ml加算して除水すると、久しぶりに左足が痙攣を起こし、急遽100ml除水量から引
               いて頂き、事無く透析を終える事が出来ました。体組成測定機(INBODY計)は、DW判定に有意である事を身をもって知りました。

                更に 推定体内水分量を出す数式は、http://touseki.loglog.jp/04.17.htm 内にあるWatson式で算出してみると。
                男性 (2.447−0.09516×年齢+0.1074×身長(cm)+0.3362×透析後体重kg)×1000÷透析後体重では、532mℓ/Kg
                                 となるようです。着衣体重での数値であり、若干差異(551.5−532=19.5ml/Kg)がでるようです。この数式での数値は、参考程度にす
               べきなのでしょう。

                平成28年5月中旬現在のDW 77.0Kgは、体内水分量が、健康な人の同年齢の方とほぼ同じであるようで、妥当でありましょうか。すこ
               ぶる体調も良く、よく動けています。
                農作業で、この時期畝を立て続けに5つ造らねばならず、透析の無い日は、暑くならない時期に手作業で行っております。5月26日まで
               に終了致しました。既に25日(水)鳴門金時いも(サツマイモの苗 1本50円。)を2畝に植えつけました。26日(木)雨が降る事をみこしての
               作業でありました。 予定通り雨が降らないと早朝に水遣りに行かねばならなくなりそうです。
                    

                                                    

  

   



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