すい臓がんに用いる腫瘍マーカーについて
1.はじめに
平成31年1月31日(木) 1月10日(木)に胸から腰にかけてCT画像を撮りました。透析患者であり、透析歴13年を超えようとしていますから、血管の石灰化
の進行を、腹部大動脈でみてみようと某病院にて実施。
その結果を聞きに行き、「大動脈の石灰化は、静かに起こりはじめており、透析歴13年目の方にしては、進行度合いが、少ない。しっかり透析をされているか
らでしょう。」と慰められました。
その画像の説明で、すい臓にのう胞が存在する事を指摘された。今から3〜4年前、違う某病院にて、CT画像を撮って頂いた折、前立腺が腫れているという
指摘は受けましたが、すい臓については、特に何も指摘は無かった。とすれば、こののう胞は、この3・4年で大きくなった可能性が高い。大きさは、お聞きしま
せんでしたが、すい臓の端に一ヶ所丸い物のように付いていた。
腎臓内科のDrは、消化器内科Drの伝言として、MRI検査をされた方がという事を言われた。早速、予約を入れて貰いました。どのような結果がでるのでしょう
か。血液検査は、1月31日(木)に採血しましたから、2月19日(火)には、結果をMRIの結果と共に聞く事になりましょう。
2.すい臓がん腫瘍マーカー
血液検査で、簡便に結果は出るようですが、あくまで目安とか。
CA125・CA19-9CEA・STNElastase1・SLXNCC-ST-439の4つかと。消化器内科Drも4つあると言われていた。マーカー名は、早口で言われたので頭に残ら
なかった。
・CA125・・・血中CA125は卵巣癌、卵巣漿液性のう胞腺癌、膵癌で陽性率が高く、主に卵巣癌の腫瘍マーカーとして利用されているが、腹膜炎、胸膜炎、肝硬
変などで陽性が多く見られる。また子宮内膜症やチョコレートのう胞(内膜症性のう胞)で高率に上昇するので、子宮内膜症の診断補助に利用される
側面もある。基準値 35.0以下U/mL。( 詳しくは、http://uwb01.bml.co.jp/kensa/search/detail/3804440 を参照されたい。)
・CA19-9・・・膵臓がん患者の血液中で上昇する腫瘍と関連のある糖鎖抗原(CA19−9)の量を測定する血液検査です。この抗原は、膵臓のがん細胞によっ
て大量に産生され
る異物で、膵臓がん患者の血清に増加が認められるため、他の腫瘍マーカーとともに膵臓がんの診断や治療のモニターとして
利用されます。基準値は37.0以
下(U/ml)ですが、80%以上の膵臓がん患者で陽性となります。
( 詳しくは、https://www.pancan.jp/index.php?option=com_content&view=article&id=155&catid=96&Itemid=1019 を参照されたい。)
CEA・・胎児の早期の受精卵細胞と共通する物質で、この数値が高くなる場合、大腸癌、
肺癌などの消化器系の癌の可能性が考え ... 基準値.
基準は1ミリ
リットルの血液のなかに5ナノグラム以下。なお、多量喫煙者では比較的数値が高くなる場合があります。
・NCC-ST-439・・NCC-ST-439抗原を測定することによって,膵癌・胆道系の癌をはじめ消化器癌の存在,また乳癌の存在を推測することができる。
基準値 男性と50歳以上の女性:4.5U/ml 49歳以下の女性:7.0U/ml
( 詳しくは、https://primary-care.sysmex.co.jp/speed-search/index.cgi?c=speed_search-2&pk=608 を参照されたい。)
・Elastase1・・・詳しくは、 https://core.ac.uk/download/pdf/38197520.pdf を参照されたい。
3.血液検査結果
1月31日(木)に採血した結果が、2月14日(木)聞く事が出来た。
腫瘍マーカー検査名 結果 基準値
・ CA19−9 2.0U/mL
37.0U/mL以下 4検査共に異常なし。
・ CEA
2.1ng /mL
5.0ng/mL以下 まずは、現状では進行性がんの疑いは無いかと。
・ DUPAN-2 30U/mL
150U/mL以下 2・3ヶ月後に再度CT等の検査を受ける事も肝要かと。
・ SPan-1
18.3U/mL
30U/mL以下
* DUPAN-2
「DUPAN-2抗原はヒト膵癌培養細胞HPAF-1を免疫抗原として作成したモノクローナル抗体が認識する抗原で,ムチン様糖白として体液中に
微量ながら存在する。正常組織では,各種消化器管,膵管,胆管,気管などの上皮細胞に存在する。
血清中では膵癌,胆道系癌,肝癌で高い陽性率を示し食道,胃,大腸などの消化器癌で陽性率が低い。また膵炎では急性・慢性を問わずほ
とんどが低値である。よって膵癌,胆道系癌が疑われた場合,良性疾患との鑑別に,補助として有用である。また,術後の治療効果の程度や再
発の有無をよく反映するため,術後の経過観察に有用です。DUPAN-2とその他の腫瘍マーカーとは側立値に相関が認められないため,CA19-9
などとの組合せにより診断率が向上します。」( http://test-guide.srl.info/hachioji/test/detail/005140802 より引用 )
SPan-1
「ヒト膵癌細胞株SW1990を免疫抗原として作成されたモノクローナル抗体が認識する癌関連抗原で,高分子ムチン様蛋白質である。Span-1抗原
は膵癌を中心に消化器癌に高頻度に存在するが正常膵,腎尿細管,胆管上皮,気管上皮にもわずかに存在する。意義として,膵癌および肝・胆道
系癌で高い陽性率を示し,また良性疾患での陽性率が低いため膵癌との鑑別診断の指標に有用であり,治療効果のモニタリングとしても用いられる。
各種疾患における陽性率はCA-50と類似しており,良性肝疾患に対する偽陽性率はCA19-9よりも高い。慢性膵炎での偽陽性率は低い。」
( http://test-guide.srl.info/hachioji/test/detail/005182102 より引用 )*
4.MRI画像から
2月14日(木)午後2時20分〜某病院にて。20分位
で検査終了。結果は、2月19日(火)午前中に聞く事が出来るかと。
MRI画像から
・ 画像からは、すい液の通る管から派生したのう胞のようで、大きさは、2cm。3cm以上になると良性のう胞でも、たまに悪性になる事もあるとか。
血液検査では、現在、異常は無し。悪性であれば、手術という方向になるそうで、この手術は、大層難しいと。
3ヶ月後再度MRI検査・血液検査をして、のう胞が大きくならなければ、6ヶ月後・1年後の再検査とか。要は、様子見しかないようです。
MRI検査 5月7日(火) AM9時20分〜 <朝食抜きで> 検査後 4種のすい臓がん血液マーカー採血。結果は、5月14日(火)AM9時。
令和元(2019)年5月7日(火)MRI再検と血液検査。結果 5月14日(火)に聞きに行きました。
・ MRI画像のすい臓の通る管から派生したのう胞の大きさは、3ヶ月前と大きさは変わらず、血液検査 CEA 2.0ng/mL
CA19-9
2.5U/mL DUPAN-2 25>=
SPan-1
14.2U/mLと4種目のマーカー共に異常なし。
今後は、6ヶ月後の検査をするように言われた。自分で病院に電話して予約を取ってと言われた。
5.6ヶ月後のMRI画像とマーカー検査結果から
令和元(2019)年11月14日(木)午後2時〜から某病院にてMRI検査、その後血液採取。結果は、11月26日(火)午前11時に聞く事が出来た。
診察室に入ると直ぐ若いDrが、検査結果を話しはじめられた。先回の診察結果と同様、膵臓に出来た良性ののう胞は、大きさも変わらず、異常なしとか。
血液マーカーの結果も異常なし。(
CEA 2.1ng/mL CA19-9 3.2U/mL DUPAN-2 25U/mL以下 SPan-1
13.4U/mL
でありました。)
今後は、1年毎に定期的に検査をしていった方が良いと言われた。2年後では、大きくなった場合取り返しがつかないことになる可能性を指摘された。
帰り際、1年後もDrは、この病院にみえますかと尋ねましたが、わからないとお茶を濁されました。