透析病院の落とし穴

            1.はじめに
               透析歴12年目の透析患者の雑感です。確かに透析病院では、多人数患者受け入れ透析病院でも、少人数受け入れ透析病院でも
              透析患者の生命に関わる透析中の血圧低下。それに伴う意識喪失患者に対しては敏感に対応されているようです。

               しかし、生命予後に関する事項は、生命に直接関わらないこと故、見逃される事があるのではなかろうか。全ての透析病院がそうだ
              とは言い切りませんが、私が通院した透析病院では確かに起こっている。

            2.見逃された事例
               (1) 活性型ビタミンD剤静注の例
                    慢性腎不全〜透析患者になれば、腎機能は低下、ビタミンDを体内で活性化させることが極度に低下。活性化ビタミンDの働
                   きは、小腸でのCaイオンやリン酸イオンの吸収促進でしょうか。そして、副甲状腺から分泌されるPTHの血中濃度を下げる作用がある
                   事のようです。
                    活性化ビタミンDが不足すれば、体内のCaイオンやリン酸イオンのバランスが崩れ、副甲状腺からのPTHの分泌が活発になり、体内
                   でのバランスを取ろうとし、PTHの分泌を亢進する。そして、体内の骨を溶かし、体内にCaやPを供給するという。

                    その為に透析患者は、透析終了間際に活性化ビタミンD剤を静脈注射している。適切な体内バランスを保つために。
                    各製薬メーカーから出されている活性化ビタミンD剤の取説には、PTH値が透析患者の適正基準値以下になった場合は、速や
                   かに投与を停止するか休止する旨記載があるようです。

                    私の場合、基準値以下(PTH値が30台)がほぼ1年間継続していた。多人数での透析患者がいる病院では、得てして透析患者
                   のデータは、Drが見られている筈ですが、見逃しなのか、取説を度忘れされていたのか。透析スタッフすら患者のデータをご存じ無
                   いかのような状況に遭遇しました。すぐには命には関わらない事ですが、生命予後には関わった筈。
                    ( 透析スタッフさんにPTH値の基準値を聞いたり、活性化ビタミンD剤取説を見せて貰って分かった事でした。)

                (2) 処方されている薬の事例
                     透析患者には、血圧が高い方がいます。血圧降下剤が処方されますが、血圧が低下して一定になっても処方を見直す事が無い
                    事例にも遭遇しております。
                     ( 透析スタッフさんにより、かなりたってから処方は取りやめになった。)

                (3) 抗凝固剤(へパリン)の過小投与
                     透析病院では、へパリンのシリンジ充填は、透析スタッフで行うか、メーカーからシリンジ充填用を購入して透析に使用されています。
                     透析スタッフが、充填されているところでは、毎回の事ですので、同一人物が行うのではなく輪番で充填する所もあるようです。
                     へパリン液も安くはないので、ぎりぎり充填してみえるのでしょう。めっそでされますから少ない場合も、勘違いで、違う量を充填され
                    た場合に遭遇した。
                     僅か1mL(1cc)でも少ない場合、透析中に残血症状を呈する時もありました。直ちに命に関わらない事柄故の気の緩み、二重チェ
                    ック体制下でも起こっています。
                     (患者自身が、コンソールの警告音で透析スタッフに聞かれて分かった事柄です。)

                (4) 開封されたへパリン容器の残量使用カ
                    間違いであってほしい事柄ですが、突然の透析中止。残血がAチャンパ内で多量に出現。1回限りですが、それ以後まったく起こって
                   いないことからの推測であります。それに関わる未確認情報も入手。真実は、担当者のみご存じの事柄でありましょう。
                    (事実であるとすれば、へパリンに防腐剤が入っていると思われたのかも知れません。)

                 まだまだ記述する出来事はありますが、こうした事は、直ぐには命に関わらないから故起こるのではなかろうか。
                 透析病院のDr・スタッフが陥りやすい落とし穴であるかのようです。
                 全ての透析病院がそうだとは思いませんが、私自身が遭遇した事柄から思う雑感であります。



                    

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