続 私の透析維持について

         1.はじめに
            前の透析病院から数えて数年目の6時間透析でありましたが、転院した現 医院では、平成31年1月2日(水)より、5時間透析に切り替えられました。
            6時間透析での私の維持生活は、拙稿 私の透析維持について  を参照下さい。

            「当然の事で透析導入時の4時間x週3回は腎機能の10%から15%つまり導入直前のCKD stage4 のままだからです。」
             ( 詳しくは  https://ameblo.jp/simonkei/entry-10677465771.html  を参照されたい。)

            平成30年12月末までは、6時間透析でありましたから、その12月の血液検査では、私の場合、BUN前 63.7 後 10.3(平成30年12月3日) 
           (63.7+10.3)÷2=37でしょうか。透析効率を考える一つの指標に平均のBUN(TAC BUN)という考え方があります。透析前値と透析後値を足して2で
           割る数値の事。
            さて、この37なる数値、透析導入前の患者さんでいえば、クレアチニン・クリアランスあるいはeGFR(推定糸球体濾過量)で30前後かと思います。
            CKD stage 4程度でしょうか。尿毒素小分子除去に関してはでしょう。

            私が尊敬する某Drは、BUNより、クレアチニン数値の方が、透析効率をみるのに適していると言われる。出来れば、透析後のクレアチニン値は、3.0mg/
                        dL以下が望ましいと。幸いな事に、12月時点での私のクレアチニン値は、前 11.12 後 2.60でありました。

            さて、平成31年より透析時間は、5時間。血流量は、変わらず350mL/分。どの程度の効率までさがるのでしょうか。試算してみることにしました。

         2.6時間透析の場合と5時間透析の場合
           ・ 6時間透析の場合
            Qb 350mL/分 Qd 500mL/分 Qs 1L/時(後希釈補液) の6時間透析 針16G 週 3回であります。実質Qbは、250ml/分前後でありましょうか。
            (当院のコンソールからの推定血流量)
            ダイアライザーは、旭化成メデイカルKKの膜面積2.2uABH−22PA  クリアランスは、尿素 231.3 クレアチニン 216.4 B2-MG 96.5 
           mL/min。
            *  某透析医師からは、ダイライザーのクリアランスは、透析血流量の0.8倍で推測出来ると。透析血液流量×0.8で。
               とすれば、250×0.8=200であろうか。200mL/分位でしょうか。しかし、このダイアライザーのクリアランスは、尿素 231.3であるようです。
            (平成30年12月末現在)実質 200mL/分が正解であるのでしょう。

           さて、stage 4の腎機能は、クレアチニン・クリアランス 30mL/分とすれば、透析によってこの状態を維持する事柄について次のURLの記述が参考に
          なりましょうか。 (  https://ameblo.jp/simonkei/theme3-10025571093.html )

           私の透析に当てはめてみれば、「30を維持する透析量とはどれくらいすればいいのか(ただしこれは、小分子だけについてです。)
            「1週間を分で表すと24時間x60分x7日=10 080分です。
            ダイアライザーの性能表5型あたりでからクリアランス200mL/分の効率を出すには血流量は350mL(実質250mL)くらいは必要でしょうか。

            クレアチニン・クリアランスを30(mL/分)程度の処理する総血液量は30(mL/分)=1週間の総血液処理量(mL) ÷10 080(分)です。
            1週間の総血流処理量=10 080(分) x 30(mL/分=302 400(mL)です。

             ダイアライザーのクリアランスをやや低めの200(mL/分)とすると、302 400 (mL) ÷ 200(mL/分) = 1512 分です。1512分 ÷ 60分 ≒ 25時間
           です。 透析週総時間数が、25時間になれば、(小分子レベルでの)クレアチニン・クリアランスは、そこそこ確保できるのでは。」

                           しかし、平成30年12月末現在、6時間透析ですので、1週間で6時間×3回=18時間でしかない。約7時間分不足する事になりましょう。
              ここで、まだ、私の腎機能は、僅かではありますが残っており、1日約200〜800mL程度は、排尿出来得ています。不完全な尿ですが、それでも全くの
             無尿であるよりは、まし。この機能で何時間分は、補充できていたのだろうか。

              ・ 5時間透析の場合
              さて、stage 4の腎機能は、クレアチニン・クリアランス 30mL/分とすれば、透析週総時間数が、21時間になれば、(小分子レベルでの)クレアチニン・ク
                        リアランスは、そこそこ確保できるようだと試算しましたが、5時間透析になれば、5時間×3回=15時間。不足分は、更に増加し10時間となりましょうか。6時間透析より更に5時間透析では、3時間分増える事になりましょう。
              私の残腎機能で果たして不足分の10時間分を賄えるのであろうか。
              2月以降の血液検査でのクレアチニン値の透析後の値が、果たして3.0mg/dL以下で出るのだろうか。
                          私の透析時間は、12月末までは、6時間。1月から5時間透析に変わりましたから、1月7日のクレアチニン値は、3.0mg/dL以下であろうと推測してい    
           ましたが、何とクレアチニン後値は、3.25mg/dLとなりました。1時間の透析時間の延長は、小分子除去に関して相当の効果があるという事が分かります。

                    3.別の透析効率判断
            透析が十分に行われているかどうかをみる物差しに、総血液処理量という指標を使うようであります。
            {(血流速度×透析時間)を「総血液処理量」と言うのだそうです。この「総血液処理量」が増えれば増えるほど「透析量」が上がることは自明の理ですが、
           少なくともとりあえずドライウエイト(基礎体重)と同程度(DW76kgであれば76L)、できればドライウエイト(基礎体重)の1.5倍程度(DW76kgであれば
           114L)にすべきという考え方があるようです。}
            (透析二人会からの受け売りであります。) 総血液処理量の単位は、Lのようです。単純に時間×血流速度だけでは出ないようです。
            人工透析二人会のHP上に、この早見表が添付されていますので、そちらで、確認してみて下さい。
                http://www.nininkai.com/gif/ketueki.pdf であります。リンクフリーという事ですので、リンクさせて頂きました。

            ちなみに、私の平成30年12月現在のDWは、76.0Kg。とすれば、76×1.5=114Lと出ます。
            早見表で確認すると、6時間透析で血流量 350mL/分の場合は、総血液処理量は、軽く114Lを超えますが、5時間透析 血流量 350mL/分の場合
           では、105Lとなっておりました。やや不足しているようです。
            114L以上にするには、5時間透析で有れば、380mL/分以上の血流量が必要になるようです。

            しかし、この数値は、高ければ高いほど良いようですので、私は、今後も、血液流量を上げて、透析できるように交渉していくつもりですし、勿論透析時間の
           延長も視野に入れています。患者の10年先・20年先を見すえた透析を心がけている透析病院で有れば、必ずや上記の透析効率の指標は、重視され、実践
           される筈。そうでない透析病院は、こうした点は、無視されるか知らぬ顔の半兵衛を決め込まれるのでしょう。

         4.まとめ
            せっかく透析をするのでありますから、効果的な透析でありたいと思うのは、患者であれば、当然でありましょう。
            このあたりに、当病院と私の間には、見えない壁があるようです。

                    付記  1
            平成31年1月4日(金)前体重 78.1Kg 後体重 75.8Kg(排尿後 75.7Kg) 徐水 2.3Kg 病院DW 76.0Kgでしたが、前回の透析で、0.5Kg緩
           くしましたから、帳じりあわせのつもりで、今回は、0.2KgDWから多く引く事になりました。
            最初は、除水量を2.2Kgにしていましたが、透析後半に血圧値が、下がる気配が無かったので、0.1Kg多く追加しました。それで、除水量は、2.3Kg。
            そして、透析中に理事長が、みえ、以前の申し出た事柄についてお聞きすると、1つ目は、どうして、降圧剤1錠は、処方されなかったのか。理由位は、患者
           に説明されてもいいのでは・・。
            結論は、処方できました。という事のようで、私が帰った後で言えませんでしたと。お金を払えば、薬1錠出します。という判断は、主任ナースさんであった筈。
            回診Drも処方します。とはっきり言われていましたのに・・・。その後、家での血圧値が高くなり、1錠(ニフェジピン20mg)家にあり服用。後で山口Drから、急
           激に血圧値が、下がる危険性について、レクチャーを受けた。

            1錠処方してという日、理事長さんから6時間透析ー>5時間透析に来春(平成31年1月)しますと、唐突に言われた。その為、しばらく日数を経てから、私は、
           次善の策を申し出ました。(違う週に、14回月に透析ができなかった分を実施して貰えませんか。併せて、血液流量の変更も申し出ました。)

            この日の透析中、急に、透析後話し合いたいという申し出。その回答がありました。「基本当院は、4時間透析。透析医学会でも、4時間透析というコンセンサ
           スが出来ていると。挙句に厚労省もそのように言っている。」とはっきり言われました。
            最後には、お決まりの「信頼が無ければ、このような透析はできません、他にも透析病院はありますから、どうぞご自由に。紹介状は、書きますよ。」となりまし
           た。
            「6時間透析を許可されたのは、どなたですか。」とお聞きしましたが、調べてみますが、「誰かという事は、分からない。」とも言われました。
            また、当院での長く透析されている患者さんは、亡くなられたようですが、3十数年とか、一番多い透析歴の方は、何時間かという事も聞きたかった。
            話し合いも何も、一方的な話で終始し、私は、聞いていました。
            分った事は、6時間透析を許可したのは、理事長さんではなかった事。
            私の当院からの追い出しのステージの幕開けでしょうか。遠回しの言い方ではありますが・・・・!!

            今は、5時間透析になりましたが、そのうち4時間透析へ?「患者の体調が悪くならなければ、申し出の件は、一切不可。時間延長も血流量を多くする事もしな
           いと。悪くなれば対応します。」という事が当院の基本方針であると理事長さん自らが話されました。私の体調が余りに良いという認識のようですが、細かなデー
           タは見てはおられない話しぶりではありました。確かに通院されている古くからの患者さんは、病院に対して、不平などお持ちでしょうが、ぐっと胸の奥に仕舞い
           込んで、通院されているかのようです。このような患者さんばかりのようですから、ついスタッフ等を含め病院トップも高飛車にでられるのでしょう。
            私の知り合いの弁護士さんも、少しくらい患者も申し出ないと病院は、それなりには対応しないというご意見ではあります。

            主任ナースさんも立ち会われていました。生憎録音機を持参していませんでしたから、録音は、出来ませんでした。次回からは、断って録音する事にします。急
           ぎの用があったのか、透析後の私の食事前に話し合いたいという申し出。優しい言い方ではありますが、内容は、患者にとって最悪以外のなにものでもありません。
            これが、この地域で一番優秀と思われている?某旧国立大前期の医学部卒業の肩書を持たれたDr(理事長さん)であるようです。

                          *  この一方的な話し合いの済んだ数日後、主任ナースさんが、病床にみえ、「血流量を上げることはします。但し、あなたの心臓機能の状況が分かりませんから
            心エコーをして下さい。」と言われた。そして、透析中の回路のAチャンパを水平にして、血液の吸い込みがありますからという説明をされた。その後の事は、途中
            で透析警告音が出て、びっくり。聞けば、Aチャンパに持ち上げた事で空気が入り、異常警告になったという説明。それ以上の事は、言いませんでした。

             そして、平成31年2月22日(金)血液流量を350−>360に変更してもらった。私の判断で上げてもいいような事を言われた。(主任ナースさんから)
             この日、レントゲンがあり、院長先生からレントゲン画像をみながら説明を受けた。その際、6時間透析への変更を申し出ましたが、言葉を濁されました。
             仕方がないので、回診に見えた時、再度、透析は、14回までは診療報酬適用。出来ましたら、次善の策で、13回しかしていない時、1回他の曜日で出来
            ないのか検討してほしい旨伝えました。考えてみますとは言われましたが、どのようになることでしょうか。*


                   付記 2
         新しい透析効率指標
          隔日透析・オーバーナイト透析実施透析病院の出現
            現在は、週 3回 月 14回までが、保険診療であり、これ以上の回数は、病院側の持ち出しとか。
            隔日透析とは、月水金日火木土の繰り返し。これだと大の月だと16回透析カ。14回分を超える2回分は、透析病院は、材料費等の請求を出
           す事が出来るかのような記述をみましたが、2013年頃からは、請求を受け付けなくなったとも記述される方もあるようです。

            オーバーナイト透析とは、就寝する時間帯に病院に泊り込んで7〜8時間透析を受ける事のようで、月・水・金 週 3回透析の金曜日のみに
           次回の月曜日までの透析が、二日空く為に長時間掛けて毒素やら水分を抜き、透析患者の死亡率を低下させ、働く患者さんが、社会労働に従
           事し易くする目的で始められているかと。詳しくは、https://www.jinnaika.com/pdf/20160601.pdf  を参照されたい。

            こうした透析の出現は、アメリカの透析の父と言われる某医師の新たな透析効率指標 HDP(ヘモダイアリシスプロダクト)なるものに依拠してい
           るのでしょう。HDP=透析時間×(週の透析回数)の2乗なる指標のようで、HDPは、70以上が透析最適指標数値とか。

                          * 兵庫の某医師からも、「そもそも、欧米でも4時間週3回が基本ですが、在宅透析や長時間透析での余命延長効果を前提にしているのが、HDPの考え方と自分は認識し
               ています。」メールで、知らせて貰いました。

            例えば、以前の私の場合 週 3回 6時間透析であれば、HDP=6×(3×3)であり、数値は54。70には、到底及びません。
            上記のHDPについては、http://ameblo.jp/simonkei/entry-11610635315.html  を参照されたい。
            更に、週 4回透析の有用性を述べてみえる福島の某透析クリニックの実践報告もあるようです。
             現在は、5時間透析ですので、HDP=5×(3×3)であり、45。70には、更に到底及びません。
         
             しかし、私には、残腎機能があり、平成31年1月第2週の週の総排尿量は、3160mL。3160÷7≒451mL。
                                           第3週     〃      2680mL。2680÷7≒383mL。
             平均排尿量 第2週では、451mL、第3週では、383mL。24時間かけて排尿したものですが、これを、透析に置き換えれば、1時間に相当するのでは。
             毎日1時間透析とすれば、HDP=1×(7×7)とする事も出来ましょうか。とすれば、49。
             実際の透析 45と49合わせれば、94。70を大幅に超えることになりそうですが、どうなのでしょうか。  

                            関西で、活躍されている某透析専門病院のDrにメールし、上記の私の考え方をお聞きしました。以下は、その返事の一部です。
             {残腎機能込みでの「HDPの考えかtはない」というのがお答えにはなると思います。
              
つまり、HDPの考え方は時間も重要だが、回数も無視できない程重要だと言う事を言及しています。HDP=時間×回数の二乗 なのですから。
                 
残腎機能はeGFR710ml/min 以下で透析導入となります。この程度が維持される事は意味が無いとはいえませんが、微々たるものです。
                 
そもそも、欧米でも4時間週3回が基本ですが、在宅透析や長時間透析での余命延長効果を前提にしているのが、HDPの考え方と自分は認識しています。}と。

             私の残腎機能程度の事は、透析に比べれば、微々たるもので、だから残腎機能での排尿には、「t 」は、無いと言われているのでしょう。
             
             そのように言われれば、そうなのかも。しかし、残腎機能は、透析と比べて微々たるものとしても、24時間かければ、透析1時間に相当する徐水量 300
            〜400mLの排尿量が、1日当たりある事も事実。この排尿量には、あらゆる老廃物に含めて有用なものと水分である筈。そして、1週間毎日作業をしてい
            る。回数で言えば、1週間では、7回カ。回数が重要で有れば、時間は、限りなく零に近くても、残腎機能の排尿は、HDPが、零(ゼロ)ではないのではなかろ
            うか。
             
              例えば、仮にtを0.1時間(6分)とすれば、0.1×(7×7)=4.9カ。0.2時間であれば、9.8。HDP=45+4.9=49.9乃至は、54.8カ。

              透析時間が、6−>5に変更された直後の血液検査のクレアチニン後値は、3以下にはならず、3.25であった事からすれば、確かに透析の方が、老廃
             物除去には、優れていると推測する。








              





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